さて、引き続きがしがしと行きます。
今回のテーマは「問題集選びのポイント」です。 一応このブログではあまり大学受験にとどまらない「受験」もやや視野に入れてますが、 今回などはとくにお役に立てるのでは?と思います。 ところで・・・ いい問題集とは何でしょうか? 答えは簡単、やれば成績があがる問題集です。 ではちょっと大きめの本屋さんに行けば、やれば成績があがる問題集がすぐ分かるか? これがヒジョ~に難しい問題です。 まず、それについて少し考えましょう。 売れている問題集はいい問題集か? まず目につくのは、たぶん平積みにされていたり、ポップで売れ筋1位!と書いてあったり、 そのあたりがあると思います。 こういった売れている問題集は、やはりいい問題集なのでしょうか? ・・・こういう訊き方をすると「そうとはかぎらないでしょ」と言われると思います。 そのとおりです。頭ではみんな分かっています。 ですが、実際買うときはどうでしょう。 たとえば本棚にぎっちりとつまって、1~2冊しか在庫もなさそうでしかもちょっと古そうな本と、 見栄えよく目立つところにおいてあって、帯には推薦文とか感謝の声がいっぱい書いてある本、 実際にレジヘ持って行くのは圧倒的に後者です。 つまり「いい内容の本だから買ってしまう」のではなく、 「他の本が悪く見えるから、よく見える本を買ってしまう」という現象がそこにはあります。 この意識は問題集だけに限ったものではないですね。 文芸書でも雑誌でも、何でもそうです。 ブームみたいなもので、流行るときにはわーっと流行って、廃れるときは一気に廃れます。 とはいえ、中には名作文学のように本当に内容がいいものもあります。 だから、第1に大事なのはあらゆる偏見を捨てて問題集を見ることです。 紙がやや黄色くなっていたり、逆にピカピカに装丁されていたり、そういった差は一切考えない。 その上で本屋にある全ての本を内容チェックするぐらいの気持ちで調べてください。 選んではいけない問題集 第2のポイントして、 「分量が多すぎる問題集はぜったい選ばない!」ということがあげられます。 よく間違えて購入しがちなのが、 「これ1冊仕上げれば、英文法は満点!」みたいな本です。 はっきり言いますが、そんな本はありません!! もちろん運良く満点とれることはあるかもしれませんが、 受験で自分の知らない問題が1問もないことはまずないです。 しかもそういった本に限って、やたらと字が小さくてしかも分厚い。 ゆうに1000は越えるであろう問題が入っていて、その実5割は暗記しろだったりします。 無理ですよ、そんなの。 いや、無論きっちり勉強を積み重ねていけば無理じゃありません。 ただ、それは効率が悪すぎる。 ここは時間も余裕もないけれど「それでも受かりたい貴方のための」ブログですから。 しかも勉強スタイルの項でご紹介したとおり、 基本は問題集は繰り返してやるか、数冊を使い捨て的に使うものです。 どちらにしても、1通りやるのに時間がかかる問題集は論外なわけです。 いいのは、なるべく薄めの本です。 あるいは分厚くても字が大きくて、そこまで問題数は含まれていないもの。 そういった本が2~3冊あれば、まとめて買ってしまうのがベストです。 まあ金銭・時間的問題と相談して1冊のときもあると思いますが。 この選び方でいちばんつまずきやすいのは例にもあげた英文法だと思います。 こないだ僕もずいぶん探したんですが、なかなかいいのがないですね。 オススメをひとつあげるとすれば、Z会の「英文法・語法のトレーニング」でしょう。 分厚いは分厚いですが、そこまで問題数がないですし、なにより構成がいいです。 ゛(・・ ンッ? 構成がいいってなんのことだ? と思われた方。当然いると思います。 でも、それは次回にしましょう。 次回は問題集選びのポイントその2をお送りします~。 #
by yossy_nov
| 2004-11-22 10:16
| 問題集について
前回の「現実的な勉強スタイル・その1」の続きです。
まだ前回を読まれてない方は、できれば先にそちらを読まれることをオススメします。 選択問題解答編 さて、まずは選択問題の解答編からですね。 1.1日10Pずつ学習して終わらす。一日の残りの時間で他の科目もしっかり勉強する。 2.1日20Pずつ学習して二回やる。その代わり、他の科目は適度に確認する程度。 3.月・木を日本史の日と決めて、その日は35Pみっちりやる。他の曜日は他の科目をしっかりする。 4.2週間は日本史以外何もしない。その問題集がぼろぼろになるまで何度もやりこむ。 5.最初の1週間で終わらして、残り1週間は他の科目。 6.最初の1週間は他の科目。残り1週間で日本史を終わらす。 でしたが、いきなり正解を言う前にまず消去法的によくない(と僕が考える)ものを消していきます。 まず何よりもよくないのが3番です。 問題点は幾つもありますが、最大の欠点は曜日を指定してしまっていることにあります。 理想的な勉強スタイルの問題点の項でも述べたとおり、 1週間をコンスタントに定期的なリズムで生活するのは現実問題として不可能に近いです。 理論的に可能な人でも、ついテレビをみたり、寝てしまったり、気づいたら本を読んでたり。それがあります。 たとえば木曜日に疲れて寝てしまった場合、 それは金曜日に持ち越すか、次の月曜日に7OPやるしか解決策がないことになります。 そうすると金曜日の勉強ができなくなりますし、あるいは月曜日がものすごい大変なことになります。 しかもスケジュールを綿密に考えるほど、それをこなせなかったときには、 「失敗した」という意識がものすご~く根強く残ります。 それがいい方向を向けばいいですが、大抵はそのスケジュール自体に嫌気がさしておしまい、となりがちです。 だから、曜日や日付を指定するような勉強方法は避けましょう。 これは1週間の話だけでなく、一日の勉強でも2:00~3:00は数学、といった方法を避けることにもいえます。 さて、次にまずいのが1です。 これは前回述べた、均等に勉強=各科目がコマ切れな勉強=記憶にムラが出るパターンです。 たぶん2週間後のテストを受けるときには、1週目のはじめにやった内容は大分薄れているでしょう。 その範囲がテストに出たらおしまいです。 あんど! もう1つ大きな欠点としては、2週間きっちりこなしたら1冊終わるという考え方がまずいです。 これは1日でも飛んでしまうと、範囲が全部終わらない。 あるいは他の日に負担がかかるし、先ほどの「失敗」感がやや強く出てしまいます。 さて、残りは2,4,5,6ですが、消えるのは意外かもしれませんが5と6です。 この2つはやる期間が前後で違うだけですが、あえて順位をつければ5の方がいいです。 というのも、最初の1週間で終わらなかった場合に、残りの1週間を予備として使えるからです。 でも、どちらにしてもこの2つに共通する欠点があります。 それは「問題集を1通りしかできない」ということです。 言い換えると、全内容通しての確認が1回しかできないということです。 そして、これは想像以上に大きな問題です。 受験勉強における誤解の焦点の何割かはここにあるような気すらします。 よほど記憶力のいい人でもない限り、一度やっただけでその範囲を覚えるのは至難の技です。 必ず何度か全体を通した学習をする必要があります。 つまり、問題集なら2~3回やるということです。 (本当は金銭的に余裕がある場合は、全時代通しての薄めの問題集を2~3冊とかの方がよりいいですが) 中間テストや期末テストなど、範囲がきまった部分を覚えやすいのは、 20~30Pという短い部分を集中的に学習しているからです。 それを200~300Pまで引き伸ばした学習の仕方をするのが受験対策だと考えましょう。 「20~30×10ではなく、200~300×1にいかに近づけるか」 これが受験勉強におけるキーワードです。 というわけで残りは2と4ですが、消えるのは4です。 正直、4はそれほど悪い選択肢ではないですし、場合によってはこちらの方がいいかもしれません。 ただ、何科目もある受験を考えると、やはりどうしても他の科目もカバーする必要があるため、 日本史オンリーというのはきつい面があります。 またどうしても1科目だけだと飽きというのは来てしまいがちですし、 また2週間という期間の設定しかないとだらだらした学習にもなりがちです。 というわけで、正解は2です。 2の利点としては・・・ ・全時代通しての学習が2回できる。かりに途中で予定が狂っても最低1回、大部分の範囲が2回確認できる。 ・期間とそのなかでやる分量(問題集2回)が決まっているので集中しやすい。 があります。 それと、これは完全に個人的な感覚ですが、 200~300×1という全体を通して学習するような場合、「×1」を行うのは1週間以内がベストだと思います。 それを越えるとやはり100~150×2などに段々移行してしまうように感じます。 やはり人間、日・週・月といった身近な間隔に慣れているため、 なるべくなら「1」日だとか、1「週」で終わらせるのがすっきりしているしやりやすいのかもしれません。 さて、かなり長くなってしまいましたので、今回はこの辺でお開きです。 次回は「問題集選びのポイント」について一度話を進めたいと思います。ではでは~(^_^)/~ #
by yossy_nov
| 2004-11-22 09:31
| 勉強スタイル
さて、引き続き勉強スタイルのお話です。
前回、理想的(と言われがちな)勉強スタイルの問題点について述べましたが、 今回は「じゃあどうやって勉強するのが現実的か?」を考えます。 ちょっと長くなるので一回では終わらないかな・・・? 科目数の壁 その問題にあたって、まず大きな壁が1つあります。 というのは、受験は1科目だけやっていればいいものではない、ということです。 センター試験は今年から必要科目が増えるようですが、大ざっぱに言っても 英語・数学・国語・理科・社会ぐらいの科目があります。 これがさらに社会は世界史と地理、みたいなカンジで科目がさらに増えるわけです。 しかも1科目のはずの国語も実は現国と古典と漢文に分かれていて、また勉強方法が違ったり。 英語だって、文法と長文読解と英作文に分かれていたりするわけです。 こーなるともうイヤですね。発狂しそうになります(~o~) とはいえ、取り組まないわけにはいきません。 そこで、まずはこの問題に学校や予備校はどう対処しているかを考えます。 基本的に学校や予備校は「時間割」という考え方を用いています。 つまり、一日を何コマかに区切って、それぞれの科目をバランスよく勉強するというスタイルです。 大学の授業も基本的にはこの考え方ですね。 一見すると全てを均等に勉強する分、賢いやり方に見えますし、実際利点もたくさんあります。 が、これには構造上の欠陥があります。 いわゆる・・・「1年生のときに習ったことを2年生で覚えているか?」問題です。 たとえば日本史で1年生のときに奈良時代を勉強したとしましょう。中間でもそれなりの点をとりました。 ところが2年生で江戸時代を勉強する頃には、この知識はかなり忘れられています。 つまり、均等に勉強=各科目がコマ切れな勉強=記憶にムラがでる、ということです。 とはいえ最初に教える段階ではこうするしかないわけです。 学校側もこの問題点は分かっていて、当然3年の受験期になれば全時代を通してのテストなんかもするわけです。 進学校ではよく3年生のはじめには3年分の教科書が全部終わるぐらいの速度で授業を進めますが、 これはその分全時代を通しての復習に力を入れようとしてるわけです。非常に理に適った方法です。 問題は、その進学校的な学習の利点を受験生本人がなかなか飲み込めていない点にあります。 そんなことはない、分かっている。そういう声もあると思います。 でも、実際の学習に結びつけるところまできちんと噛み砕いている人はかなり少ないと感じます。 効率的な学習スタイル選択問題 少し具体的に話します。 たとえばあなたは日本史が苦手科目です。 でもなんとか2週間後でいい結果を出したいと思っています。 そこで140Pの問題集を買ってきてやることにしました。 (問題集についての問題点はいずれまた話します) <さて、ではその際に正しい学習方法はどれでしょうか?> 1.1日10Pずつ学習して終わらす。一日の残りの時間で他の科目もしっかり勉強する。 2.1日20Pずつ学習して二回やる。その代わり、他の科目は適度に確認する程度。 3.月・木を日本史の日と決めて、その日は35Pみっちりやる。他の曜日は他の科目をしっかりする。 4.2週間は日本史以外何もしない。その問題集がぼろぼろになるまで何度もやりこむ。 5.最初の1週間で終わらして、残り1週間は他の科目。 6.最初の1週間は他の科目。残り1週間で日本史を終わらす。 ・・・長くなってきたので、解答編は次回です。 進学校の話をもとによく考えれば、意外と簡単な問題かもしれません(^_^)v #
by yossy_nov
| 2004-11-22 07:38
| 勉強スタイル
さて、予告どおり「勉強スタイルの理想と現実」です。
理想的勉強スタイルのカラクリ 僕もそんなに数多く読んだわけではないのですが、 巷にあふれる受験対策本を読むと、大体こんなことが書いてあります。 ――勉強はかならずコツコツと行う習慣をつけなければならない。 中間・期末試験の一夜漬けのような学習は絶対にオススメできない。 記憶というのは、何度も反復して学習したものが一番定着する。 だから一日1時間でもいいから、必ず勉強をする習慣をつけることだ。 納得できない人は今の自分の現状を見てみよう。 今まで一夜漬けで勉強してきたものが、今のあなたの身になっていますか? なっていないでしょう? だったら、そのやり方は考え改めないといけない。 正論。・・・に聞こえますね。 そして、実際にそういったスタイルが合う人にとっては正論でもありますし、 たぶんそのとおりにできるならした方が、本当に定着するんでしょう。 が、しかし。 果たしてそんなことができるのかヽ(。_゜)ノ ? 極論を言えば、これは規則的な生活が送れるという前提に基づいてます。 だけど、一週間毎日同じ生活スタイルでいられるわけがない! 日によって授業がしんどい時間割な日もあれば、行事やら大掃除やらがある日もある。 月曜日はまだ元気でも、木曜ぐらいにはしんどくなって寝てしまった。 ・・・そんなことが往々にしてあります。 それに、たとえば社会に出たことを考えたら、これはより一層顕著な問題です。 実際の社会では、接待が唐突に入ったり、休日出勤を急に要請されたり、そんなことは多々あります。 (全部が全部そうとは言いませんけどね) そう考えるとコツコツ型というのは、 「環境が整ってさえすれば理想的で最も効率があがる方法」ではあるけれど、 「現実に即して実行しようとすると、効率以前に挫折する可能性が高い方法」であることが分かります。 誤解しないように。 もしコツコツ型を今堅実にこなされている方は、少しも気にする必要はありません。 それが成功しているということは、たぶんそれが一番いいのです。 さて、ここでは色んな事情でそんな勉強方法がとれない、 あるいはそんなことしてるヒマがないぐらい切迫した方向けのお話を次回はしていきます。 #
by yossy_nov
| 2004-11-22 06:40
| 勉強スタイル
今回からややラフになるので一人称が「僕」になります。
さて、とはいえ僕がどんな人間か多少は知ってもらった方がいいと思うので、 今回は僕の受験体験です。 ちなみに前書き書き終わった五分後に書いてます・・・(’-’*) フフ 一応大学生ということは最初に書きました。 大学名は公表できませんが、日本で何番目かぐらいに数えられる大学には行ってます。 ちなみに文系ですが、なるべく理系の方にも役立つ情報をのせていけたらとは思ってます。 あと中・高受験や就職活動にもお役立ちいただけたらな~と思います。これは未定ですけど。 なにせ、本人が就活中ですからね・・・(^_^;) 受験体験記を途中まで書きましたがきりがなくなりそうだったのでやめます。 かわりに・・・ ~受験直前体験記~ さて今は11月も下旬ですが、たぶん本当の受験直前期というのは12月からだと思います。 かなり多くの人が1月半ばのセンター試験を受けるので、 その1ヶ月前というのはやはり相当なプレッシャーと覚悟が押し寄せます。 そんな12月に何をしていたかというと、僕は1つの決心をしてました。 10日間いっさい勉強しない日を作るぞ!・・・・・と。アホですね(-_-;) あまり詳しくは言いませんが、個人的に10日ほど集中してやりたいことがあったのです。 まぁ、バンド活動だとか、旅行だとか、適当に当てはめて想像してください。 はっきり言って、無謀です。 しかし、「決めたことはやり遂げる」がモットーだったためこれを実行することに決定。 そこでこんなスケジュールプランを立てました。 ・12月31日の深夜0:00を回るまでは死ぬ気で必死に勉強すること。 ・1月になったら10日間は勉強はゼロ。一切しない。 ・1月10日からセンターの20日までは再び死ぬ気で勉強すること。 で、実行して、なんとかこれを全てクリアーしました。 でもこれでセンター試験が模試とか入れて過去最高でした。 今思うと、本当に無茶ですが・・・。 この話から得られること さて、なんでこんな話を書いたか? 当然ですが、こんだけ頑張ったぞ自慢をするためじゃないわけですし、 もちろんこんな馬鹿げたことをオススメするわけでもないです。 言いたいのは、「集中すればなんだってできる」ということです。 そんなのできない人だっている、という意見は当然あるでしょう。 言うまでもなく、個人差はあります。 でも、今まで何人かの受験勉強を見た経験から言って、 多かれ少なかれ誰でもこの「チカラ」を出すことはできます。 このブログはそんなチカラを必要とする方に向けてです。 コツコツきっちり勉強している方(もちろんその方が偉いんですが)ではなく、 たとえごく短期間でも、 死ぬ気で、必死で、全力投球で、一心不乱に、血を吐く思いで、 勉強するつもりのある人(あるいはしなければならない人)向けです。 もちろん身体を壊したんじゃ元も子もないんであれですが、 短期間で何か結果を出そうと思ったら、要はそれぐらい覚悟がいるものだということです。 偉そうな発言であることは十全に理解してますが、それを踏まえて言います。 「甘えは捨ててください」 これは受験生だけじゃないのです。 親や兄弟ももし本気で受験を応援する気ならば「甘え」は捨てましょう。 「ちょっと可哀想だから・・・」を捨てましょう。そこがスタートです。 ・・・とはいえ、こんな僕も受験生当時はずいぶんと家族に気を遣わせてしまって 迷惑をかけたものです。 この場を借りて謝ります(_ _(--;(_ _(--; pekopeko さて、次回はいよいよ実践編に入ります。 最初のテーマは「勉強スタイルの理想と現実」です。お楽しみに(^_^)/ #
by yossy_nov
| 2004-11-22 06:03
| 前書き
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